田舎の声はもう届かない?
先月、自民党青年局の全国研修会がオンラインで行われ、私は厚生労働分野で東北ブロックのグループ代表として発表をさせていただきました。
社会保障制度はひっ迫していますが、青年局としては負担増・給付減という従来の議論だけでなく、現役で働く期間を延ばしていく「第三の道」を提案しています。
私のグループの発表は、政府のこれまで進めてきた高年齢者就労促進政策が地方でどのような課題に直面したのか、実情を知らせるとともに今後の改善策を提言したものでした。つまりそもそも高い就労意欲を持つ高齢者の数も多くなく、また人口数十万という都市と違い雇用と求人のマッチングもそう簡単には成立しない。むしろ小規模自治体では「あの店が人足りてないけどあそこの母さんどうだべか」といった顔の見える関係の方が効率的である、といった内容です。
反応はいまいちでした。
私としては少子高齢化の先進地域として東北の声を代弁できたつもりでしたが、あまり取り上げられず流されてしまった感じだったのです。
私のプレゼン力の問題もあるでしょうし、もちろん全ての意見を取り上げることはできないわけですが・・・ハッと気づいたのは、そうした過疎地域は全国どこの県にもあるものの、もはやこのような意見は人口比で言ったらかなりの少数派なのではないか!ということです。日本の都市人口率は92%を超え主要先進国の中ではトップ。オンライン会議に参加していた青年局議員たちも、全国各地の代表とは言いつつ、秋田にいる私の感覚以上に大きな都市の人が多くなっているのではないかと。
これはまずいことです。
過疎地を多く含む地方の声は、私たちが思っている以上に届きにくくなっている。都市部に住む人たちも元々は地方出身なのだから分かってくれるだろう・・・というのも、すでに団塊Jr.世代が政治の舞台で活躍している現代においては、もはや幻想なのかもしれません。
思いがけずそんな危機感をもった全国研修会でした。