6月議会一般質問全文⑥キッチンカーによる移動学食

2022.06.16
【質問】
 県内の飲食業者が集まり、昨年「秋田県キッチンカー協会」が設立されました。これは、コロナ禍で店舗への集客が難しくなった飲食事業者が、キッチンカーを導入して自ら人の集まる場所へ出かけ、飲食サービスを提供しようというきわめて積極的な取組です。当初はわずか5社であったメンバーでしたが、メディアでも取り上げられるなどして注目を集め、わずか13ヶ月の間に今や全県の30事業所が加盟するまでになりました。提供するメニューはカレー、ピザ、ホットドッグ、ラーメン、カフェ、肉料理や弁当など実に多彩です。最大の強みはもちろん機動性で、催しがあり人が集まるところならどこへでも展開し、迅速に飲食サービスを提供できることから、今ではイベント主催側から出店を頼まれるほどに注目されています。
 私はこのキッチンカーを、高校の学食に活かしてはどうかと考えます。高校の学食は少子化の影響から減少の一途をたどっており、今では県立高校45校のうちわずか7校でしか運営されていません。学食のない高校では、持参する弁当や購買で昼食をとることになっていて、毎朝欠かさずお弁当を作る家族の負担は大きいものがあります。ここに、月に何度か、例えば第1水曜日はカレー、第3金曜日はホットドッグ、といったようにキッチンカーが学校に来てくれるとなれば、生徒たちも温かい昼食を摂ることができ、家族のお弁当作りもたまには一服できるのではないでしょうか。行政としては日時を決めて場所を提供するだけで、特に予算や先生方の手間がかかるものではありません。キッチンカー事業者としても、平日昼間という閑散期に売上が計算できる貴重なビジネスチャンスとなります。生徒の満足度向上、家族の負担解消、そして飲食事業者への支援と一石三鳥のアイデアだと思いますが、いかがでしょうか。教育長に伺います。
【答弁】(教育長)
県立高校の学食は、事業者が、学校施設の目的外使用許可を受けて提供しているものの、生徒数の減少に加え、昼休み時間が限られていることや、夏休み期間等があることから、採算が見込めず撤退するなど、実施校が少なくなってきております。
 生徒に温かい食事を提供できるキッチンカーによる昼食の提供は、保護者の負担軽減にも資することから、生徒・保護者の意向等を踏まえつつ、試験的な販売を行うなど、各高校において、事業者と実施の可能性について協議してまいります。