ウィズ・コロナのあり方について①

2021.10.07
 

10月4日、総括審査にたちました。
限られた時間に多くの論点について質疑し、提案しましたので要約して報告しておきます。
まずは
①「そろそろ(他県に比べて少ない)感染者数に一喜一憂するのをやめて、本当に重要な病床使用率や重傷者数に焦点を当てるべきではないか?」
先週「4」から「3」に下げたのは、秋田県独自の「感染警戒レベル」です。数的な基準は1週間当たりの新規感染者数のみで、実際にはこれに医療体制のひっ迫度など様々な要素を総合的に判断し決定していますが、この感染者数のレベルが「基本ゼロじゃなきゃイヤ」というくらいの低水準なのです。表1にで国の「感染状況のステージ」と比較してみると一目瞭然で、独自のレベル等を使っていない多くの他県と比べると、いかに少数の感染者数でレベルが上がった下がったと振り回されてきたかがわかります。
それもそのはず、この県独自レベルは昨年8月まさに「基本ゼロか1,2人」という雰囲気の時期に定められたものですので、それからワクチン接種が進み、感染の中心が若年層に移り、重症化・死亡リスクが相当低くなっている今、この基準を使い続けることに意味はあるのか?と問いました。この厳しいレベル設定がこれまで秋田の感染者数を抑えてきたのは確かだと思いますが、これからはむしろ県独自のレベルは廃止して感染者数に一喜一憂するのをやめ、国のステージ基準に基づいて医療崩壊や重傷者・死亡者の発生防止に努力を集中していく方向に舵を切るべきではないか。そうしないとそろそろ飲食業や観光・イベント関連産業は衰退し、子どもたちの貴重な教育機会が致命的に失われていきます。
・・という趣旨の質問と提案に対し、
【知事答弁の要旨】
国はその甘い基準のせいで自宅療養を増やす結果となった。秋田のように母集団が小さい場合はぶれが生じやすいので、高めの安全係数をとってきた。やはり医療関係者の意見を聞くと相当慎重であるし、最後は医療界への負担になるのであるから、そちらの意見を最優先にきめている。
 とはいえワクチン接種や抗体カクテル療法の導入が進み、入院の長期化が減ってくるなどすれば状況は変わるかもしれない。今年の冬頃まで見てみて、その後の傾向がある程度担保されれば、このレベルという考え方も少し変えることもありえる。
と、いうことでした。
(答弁の要旨は質疑全編にわたる知事発言を整理・要約しています)
レベル上げ下げの判断要素として真っ先に「首都圏等の感染状況」と回答されたのはちょっと予想外で、さすがによく考えてるんだなと感心させられました。医療界との連携は他県よりも密であり、(サービス業界などへの配慮は別として)やはり感染抑制自体には、知事の行政手腕は寄与してきたと思います。