あれから20年
2021.09.14
9・11。
20年前のあの日、私は陸上自衛隊富士学校の隊舎で、同期たちとあの衝撃的な映像を見ていました。
「‥戦争になる」
と直感した私は、その日たまたま当直(同期隊員たちを束ねる係)に当たっていたために、すぐさま出動できるよう人員数を掌握したのを覚えています。いま冷静に考えれば、日本の自衛官が法的整理もすっ飛ばしてそのような命令を受ける訳がないのですが、それくらいあり得ない事態だったわけです。
その後アメリカは”War against terrorism”(テロとの戦い)を始め、アフガニスタンそしてイラクへと軍事作戦を遂行しました。しかし最近の報道のとおり、20年かけてもアフガニスタンは平定できず、イラク攻撃の大義であった大量破壊兵器は見つかりませんでした。写真は私が2005年にイラク人道復興支援活動に派遣されたときのものです。一自衛官として国家の防衛政策の末端に参加できたことを誇らしく思っていますが、この20年目の区切りの直前に、アフガニスタンをタリバンが掌握したニュースを見るのはかなり複雑な思いです。